震災の記憶を「書」に 
 
           須磨の小阪さん 般若心経とともに表現


 神戸市須磨区の書家、小阪美鈴さんが阪神大震災の記憶をテーマにした書を神戸市中央区西町の三菱UFJ信託銀行ビル ショーウインドー(大丸神戸店西南角)に展示している。

 「国道43号線を東へむかってはしる。 一瞬の異次元空間への昇華  現世って何 人間って何」

 震災から10カ月がたった95年11月、避難所になったため、中断していた書道教室が再開した。
国道43号線を車で教室に向かう途中に亡くなった教室生や友人夫妻のことが頭をよぎった。
その瞬間の自分も彼女らがいる異次元に迷い込んだような思いを書にした。


 もう一つは「仮名心経、LET IT BE」。

 あの日から12年。肉親や友人を失った悲しみを心に閉じ込めてきた人、日々の忙しさから震災のことを忘れてしまっている人もいるだろう。
「でもいいんだよ。あるがまま、命が許される限り、一生懸命生きたら」。
そんな気持ちを、般若心経とともに表した。

 小阪さんは震災10年から毎年展示を続けている。
「10年たつまで、いろんなことが余りにも生々しくて書にできませんでした。
いまだに初対面の人とは『震災の時はどこにいたの?被災は?』と話してしまいます」と言う。
展示は2月9日まで。
                           山本信也
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